訪問看護を使いはじめるとき、多くのご家族がまず気にするのが「週に何回、来てもらえるのか」という点です。退院前のカンファレンスで「まずは週2回で」と言われても、それが多いのか少ないのか、増やせるのかどうか、判断材料がないまま決まってしまうことは少なくありません。訪問看護の頻度は、本人の希望だけで自由に決まるものではありません。使う保険の種類、体の状態、そしてご家族が担える介護の量という3つの要素の組み合わせで決まります。逆に言えば、この3つの決まり方を知っておくと、「今の回数が妥当か」「増やせる余地があるか」を自分で見立てられるようになるでしょう。この記事では、東京都町田市で訪問看護に携わってきた立場から、週何回が目安になるのか、医療保険と介護保険で回数ルールがどう違うのか、そして頻度を増やしたいときにどこへ相談すればいいのかを、実際の場面に沿って整理します。この記事でわかること訪問看護の頻度が「保険・状態・家族の状況」で決まる仕組み医療保険の原則週3回ルールと、別表7・別表8による例外介護保険で回数上限がない代わりに注意すべき支給限度額退院直後・慢性期・終末期など状態別の頻度の目安回数を増やしたい・見直したいときの相談の流れと窓口訪問看護の頻度の目安は?保険の種類・状態・家族の状況で決まる訪問看護の頻度の目安は、軽い見守り中心なら週1〜2回、医療的な処置や不安定な状態があれば週3回以上が一般的で、最終的には保険の種類・本人の状態・家族の介護力の3要素で決まります。「週何回が正解」という一律の基準はありません。同じ疾患名でも、点滴や褥瘡処置といった医療行為が必要かどうか、家族が日中どれだけ付き添えるか、退院直後で状態が変わりやすい時期かどうかで、適切な回数は大きく変わります。まずはこの「訪問看護の頻度が何で決まるのか」という全体像をつかむことが、納得のいく利用の第一歩。訪問看護そのものの対象やしくみについては、公益財団法人日本訪問看護財団の一般向け解説でも確認できます。頻度は「保険・状態・家族の状況」の3要素で決まる訪問看護の回数は、次の3つの要素を掛け合わせて主治医とケアマネジャー、訪問看護師が相談しながら決めていきます。決める要素見るポイント頻度への影響保険の種類医療保険か介護保険か医療保険は原則週3回まで、介護保険は上限なし(限度額内)本人の状態医療処置の有無・症状の安定度処置が多い・不安定なほど回数が増える家族の状況同居家族の有無・介護できる時間独居や老老介護では回数が増えやすい3要素のうち、利用者側でコントロールしにくいのが保険の種類と状態です。一方で家族の状況は、「誰がどこまで担えるか」を正直に伝えることで訪問計画に反映されます。日中は仕事で不在、夜間の見守りが不安といった事情は、遠慮せず初回の面談で共有してください。訪問看護師はその情報をもとに、限られた回数をどの曜日・時間帯に置くかを設計します。逆に「本当は不安なのに大丈夫と言ってしまう」ことが、必要な頻度を確保できない一番の原因になりがち。無理をせず、困っている点をそのまま話すことが、結果的に適切な回数につながります。「目安」はあっても「決まった正解」はない頻度はケアの目的によって変わるため、同じ状態でも目的が違えば適切な回数は変わります。下の表は、目的別に見た一般的な頻度の目安です。ケアの主な目的頻度の目安具体的な内容の例状態の見守り・相談週1回程度血圧測定、服薬確認、生活相談慢性疾患の管理週1〜2回症状観察、療養指導、家族支援医療処置がある週2〜3回以上点滴、褥瘡処置、カテーテル管理退院直後・不安定期週3回〜毎日状態の集中観察、急変対応、指導終末期・看取り期毎日〜1日複数回疼痛緩和、家族支援、看取り準備同じ「週2回」でも、状態が安定して見守り中心の週2回と、退院直後に集中的に入る週2回では中身がまったく異なります。頻度の数字だけを他人と比べても意味は薄いでしょう。大切なのは、「今の自分に必要なケアを、その回数でまかなえているか」という視点です。回数が足りているかどうか迷ったときは、後述する見直しの相談を早めに行うと安心。訪問看護の全体像を先に押さえたい方は、訪問看護とは?できること・できないことをわかりやすく解説もあわせてご覧ください。医療保険を使う場合の訪問回数ルール:原則週3回、別表7・8で例外も医療保険で訪問看護を利用する場合、回数は原則として週3回までですが、別表第七の疾患や別表第八の状態に該当する方、特別訪問看護指示書が出ている方は、この上限を超えて利用できます。医療保険が使われるのは、40歳未満の方、要介護・要支援の認定を受けていない方、そして厚生労働大臣が定める特定の疾患や状態にある方などです。介護保険を持っていても、状態によっては医療保険に切り替わる場面があり、この切り替えの鍵を握るのが「別表第七」「別表第八」と「特別訪問看護指示書」という3つの仕組みになります。医療保険の原則は「週3回まで・1日1回」医療保険による訪問看護の基本ルールは、1つのステーションから週3回まで、1日1回という枠組みです。項目原則のルール訪問回数週3日(週3回)まで1日あたり1回まで利用できるステーション数原則1か所訪問時間1回30分〜1時間半程度この週3回・1日1回・1か所が医療保険の出発点です(出典:厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」)。ただし、あくまで原則であって、これから説明する別表第七・別表第八・特別訪問看護指示書のいずれかに当てはまると、回数の上限が緩和されたり撤廃されたりします。医療的な必要性が高い方ほど、原則の枠に縛られず必要な頻度を確保できる設計、と理解しておくとよいでしょう。逆に、これらに該当しない安定した状態であれば、週3回の枠内でケアを組み立てることになります。週3回で足りるのか不安なときは、その理由を具体的に伝えてください。後述する別表該当の可能性を含めて検討してもらえます。別表第七(対象疾患)に該当すると回数制限がなくなる厚生労働大臣が定める疾病等(通称「別表第七」)に該当する方は、週4回以上の訪問や複数ステーションの利用が可能になります。区分内容の例神経難病筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、パーキンソン病関連疾患(一定の重症度)などがん末期の悪性腫瘍その他多系統萎縮症、脊髄小脳変性症、人工呼吸器を使用している状態など別表第七に該当すると、週3回の上限が外れて毎日の訪問が可能になり、必要に応じて2か所以上の訪問看護ステーションを併用することもできます。末期がんや進行した神経難病では、症状が急速に変わり医療的な管理の密度が上がるため、この枠組みが生活を支える土台になります。対象疾患は細かく定められているため、自分が該当するかどうかは主治医または訪問看護ステーションに確認するのが確実。対象疾患や制度の詳細は、訪問看護・別表7・8完全ガイドで個別に整理しています。別表第八(状態等)と特別訪問看護指示書による例外別表第八に該当する状態や、特別訪問看護指示書が交付された期間は、一時的または継続的に週4回以上の訪問が認められます。例外の仕組み主な内容頻度への効果別表第八気管カニューレ使用、真皮を越える褥瘡、点滴管理などの状態週4回以上・1日複数回・複数か所が可能に特別訪問看護指示書急性増悪・退院直後・終末期などで主治医が交付交付から14日間、原則毎日の訪問が可能別表第八は「病名」ではなく「今の状態」で判断される点が特徴です。たとえば重い褥瘡の処置が続く間や、点滴による在宅医療を受けている間などが該当します。一方の特別訪問看護指示書は、状態が急に悪化したときや退院直後の不安定な時期に主治医が交付する書類です。原則として月1回、14日間を限度に毎日訪問が可能になります(真皮を越える褥瘡や気管カニューレ使用の場合は月2回まで交付可能)。「普段は週2回だが、退院直後の2週間だけ毎日入る」といった柔軟な組み方は、この指示書によって実現します。特別訪問看護指示書のしくみは訪問看護における特別指示書とは?交付条件や期間、料金まで徹底解説で詳しく解説しています。介護保険を使う場合の訪問回数ルール:上限はないが支給限度額に注意介護保険で訪問看護を利用する場合、回数そのものに上限はありませんが、要介護度ごとに決まった区分支給限度額の範囲内で、他のサービスと合わせて組み立てる必要があります。介護保険が使われるのは、原則として要介護・要支援の認定を受けた65歳以上の方(および特定疾病に該当する40〜64歳の方)です。医療保険のような「週3回まで」という回数の縛りはない一方で、訪問介護やデイサービス、福祉用具レンタルなどと同じ「限度額の財布」を分け合う形になるため、頻度は予算とのバランスで決まります。介護保険は回数上限なし・ただし限度額の枠内介護保険の訪問看護は回数の制限がない代わりに、区分支給限度基準額という月ごとの枠の中でケアプランに組み込まれます。要介護度区分支給限度額の目安(月・単位)訪問看護に割ける量のイメージ要支援1〜2約5,000〜10,500単位週1回程度が中心要介護1〜2約16,700〜19,700単位週1〜2回を組みやすい要介護3〜5約27,000〜36,200単位週2〜3回以上も可能上の単位数はあくまで目安です。1単位はおおむね10円前後で、地域やサービス種別によって単価が変わります。制度改定でも数値が変わるため、最新の基準額と実際の自己負担額は、ケアマネジャーが作るケアプランで確認してください。限度額はあくまで「訪問看護だけに使える枠」ではなく、訪問介護・通所介護・福祉用具などすべての介護保険サービスの合計にかかる上限です(出典:厚生労働省「介護・高齢者福祉」)。そのため、訪問看護を増やせば他のサービスを減らす必要が出るなど、全体のやりくりが前提になります。限度額を超えた分は全額自己負担です。「回数は増やせても費用が跳ね上がる」点には注意が必要でしょう。費用の全体像は訪問看護を使うときの費用と町田市の補助制度で確認できます。ケアプラン全体の中でのバランスで決まる介護保険での訪問看護の頻度は、単独ではなくケアプラン全体の優先順位の中で決まります。検討の視点具体的な問い医療的な必要性看護師でなければできない処置・観察があるか生活支援とのバランス訪問介護やデイサービスで代替できる部分はないか家族の負担家族が担っている部分を専門職に移す必要があるか予算(限度額)限度額内で全サービスが収まるかケアマネジャーは、これらを天秤にかけながら「訪問看護は週何回にするか」を組み立てます。たとえば服薬管理と血圧チェックが中心なら週1回に抑え、その分をデイサービスや訪問介護に回す、といった調整が行われます。逆に、褥瘡や在宅酸素など看護師の専門性が欠かせない場面では、訪問看護の回数を優先して確保します。ここで大切なのは、家族が「本当は不安な部分」を遠慮せずケアマネジャーに伝えること。伝えなければ、その負担は計画に反映されません。医療保険と介護保険、どちらが使われるか同じ人でも状態によって使う保険が切り替わるため、どちらが適用されるかを理解しておくと頻度の見通しが立ちます。状況使われる保険要介護認定あり・安定した慢性期介護保険要介護認定あり・末期がん/別表第七に該当医療保険に切り替え要介護認定あり・特別訪問看護指示書の期間その期間だけ医療保険要介護認定なし・40歳未満医療保険介護保険を使っている方でも、末期がんと診断された場合や別表第七の疾患に該当した場合、そして特別訪問看護指示書が出た期間は医療保険に切り替わり、回数の上限が外れます。「介護保険だから週◯回まで」と思い込んでいると、本来使える頻度を見逃してしまいます。医療保険と介護保険の使い分けは制度上やや複雑なので、判断は主治医・ケアマネジャー・訪問看護ステーションに任せてかまいません。利用者側は「状態が変われば保険も頻度も変わりうる」ことを知っておけば十分です。症状・状態別に見る訪問看護の頻度の目安訪問看護の頻度は状態の段階によって大きく変わり、退院直後や終末期には毎日に近い頻度、安定した慢性期には週1〜2回が目安になります。ここでは「今、自分や家族がどの段階にいるか」から頻度の見当をつけられるよう、代表的な状態ごとに整理します。あくまで一般的な目安であり、実際の回数は主治医の指示と本人の状態によって個別に決まる点は前提としてご理解ください。退院直後・状態が不安定な時期退院直後の1〜4週間は状態が変わりやすく、頻度を高めに設定して集中的に観察するのが基本です。時期頻度の目安主なケア内容退院当日〜1週間週3回〜毎日全身状態の観察、服薬・処置の定着、家族指導退院2〜4週間週2〜3回状態の安定確認、生活リズムの調整1か月以降・安定後週1〜2回見守り、慢性疾患管理へ移行退院直後は、病院という24時間見守られる環境から、家族と本人だけの在宅生活へ一気に切り替わる時期です。薬の飲み方が定着していなかったり、退院時には落ち着いていた症状がぶり返したりと、予測しにくい変化が起きやすくなります。この時期に特別訪問看護指示書が出れば、14日間は毎日訪問して集中的に支えることができます。安定してきたら段階的に回数を減らし、慢性期の管理に移行するのが一般的な流れ。「最初は多めに、慣れたら減らす」という考え方を持っておくと、退院時の回数設定に納得しやすくなります。慢性疾患の安定期心不全や糖尿病などの慢性疾患が安定している時期は、週1〜2回の見守りと療養指導が中心になります。状態頻度の目安ケアの重点慢性疾患・安定週1回バイタル測定、服薬確認、生活指導症状にムラがある週1〜2回早期の変化察知、悪化予防医療処置が定期的にある週2〜3回インスリン管理、褥瘡処置など安定期の訪問看護は「悪くなってから対応する」のではなく、悪くなる前に気づくことに重点があります。週1回でも継続して同じ看護師が観察していると、むくみの増え方や食欲の落ち方といった小さな変化から、入院につながりかねない悪化の兆しを早めにつかめます。安定しているからと訪問をやめてしまい、数か月後に急変で救急搬送、というケースは在宅の現場で少なくありません。頻度を減らす場合も、いきなりゼロにするのではなく、月2回や電話フォローを併用しながら様子を見るのが安全です。特に心不全や慢性腎臓病のように、少しの体調の崩れが一気に悪化へつながりやすい疾患では、安定期でも週1回の訪問を残しておく価値は大きいでしょう。終末期・末期がんの頻度終末期、特に末期がんの在宅療養では、症状の変化が速いため頻度は毎日〜1日複数回まで柔軟に引き上げられます。段階頻度の目安ケアの重点病状進行期週3回〜毎日疼痛・症状のコントロール、家族支援看取りが近い時期毎日〜1日複数回苦痛緩和、家族への声かけ、看取り準備急変時随時・24時間対応電話相談、緊急訪問末期の悪性腫瘍は別表第七に該当するため、医療保険で回数の上限なく訪問でき、1日に複数回入ることも、複数のステーションで支えることも可能です。痛みや息苦しさは日単位・時間単位で変わるため、頻度を固定せず、そのときの状態に合わせて増減させます。多くの訪問看護ステーションは24時間対応の体制をとっており、夜間に急に苦しくなったときも電話相談や緊急訪問で支えます。緊急に連絡してほしいのは、息苦しさが急に強まった、痛みが普段の薬で治まらない、意識がもうろうとする、水分がとれず尿がほとんど出ない、出血や高熱が続くといった変化があるときです。判断に迷ったら、時間帯を問わずまず電話をしてください。終末期は本人のケアだけでなく、看取る家族の不安に寄り添うことも訪問看護の大切な役割。「最期まで自宅で」という希望を支えるために、頻度は最も手厚くなる段階といえます。訪問看護の頻度を増やしたい・見直したいときの相談の流れ訪問看護の頻度を増やしたい・減らしたいと感じたら、まず担当のケアマネジャーまたは訪問看護ステーションに相談するのが基本で、状態の変化があれば主治医の指示のもとで回数を調整できます。「今の回数では足りない」「逆に多すぎる」と感じたときに、我慢して続ける必要はありません。頻度は一度決めたら固定ではなく、状態や生活の変化に合わせて見直すことが前提の仕組みです。ここでは、どこに・どう相談すれば頻度が変わるのかを流れで整理します。まず誰に相談するか相談先は使っている保険によって少し異なりますが、迷ったらケアマネジャーか訪問看護ステーションに連絡すれば適切につないでもらえます。使っている保険まず相談する先その後の流れ介護保険担当ケアマネジャーケアプランの見直し・主治医との調整医療保険訪問看護ステーション主治医への指示内容の確認・調整どちらか分からない訪問看護ステーション保険区分の確認から対応介護保険を使っている場合は、ケアプランを作成しているケアマネジャーが調整の起点になります。訪問看護の回数を増やすには限度額の枠や他サービスとのバランスを見直す必要があるため、ケアマネジャーへの相談が近道です。医療保険の場合は、回数の上限や別表該当の判断に主治医の指示が関わるため、訪問看護ステーションを通じて主治医と調整します。どちらにしても、利用者や家族が直接ステーションに「最近こういうことが不安で」と伝えるだけで動き出せます。まずは電話一本から始めてください。見直しのタイミングと計画書・報告書訪問看護には定期的な見直しの仕組みが組み込まれており、計画書と報告書のタイミングが頻度を調整する自然な機会になります。書類役割見直しの機会訪問看護計画書ケアの目標と内容・頻度を定める状態変化時や定期的に見直す訪問看護報告書訪問の実施状況を主治医へ報告毎月、主治医へ提出される訪問看護ステーションは、利用者ごとに訪問看護計画書を作成してケアの目標と頻度を定め、実施状況を訪問看護報告書として主治医へ提出します(出典:厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」)。報告書は毎月1回主治医へ出されるため、月がわりの前後が頻度を見直す自然なタイミングになります。計画書も、状態が変わったときや定期の更新月に作り直されるので、その機会に「回数が合っているか」を一緒に確認できます。次の見直しを待たずに困りごとが出たときは、その都度相談して構いません。「決められた頻度を黙って受け入れる」のではなく、「計画は一緒に見直せるもの」と捉えておくと、必要なケアを過不足なく確保しやすくなるでしょう。1日複数回・複数ステーションの利用状態によっては、1日に複数回の訪問や、2か所以上の訪問看護ステーションの併用も認められます。条件可能になること別表第七に該当(末期がん・神経難病など)1日複数回・複数ステーション・毎日訪問別表第八の状態(気管カニューレ・重度褥瘡など)1日複数回・週4回以上特別訪問看護指示書の期間14日間、毎日の訪問「訪問看護は1日1回まで」という原則は、あくまで安定した状態を想定したものです。医療的な必要性が高い方は、朝と夕方に分けて訪問したり、リハビリ中心のステーションと医療処置中心のステーションを組み合わせたりと、実態に合わせた手厚い体制を組めます。こうした利用は制度の要件を満たしているかどうかの判断が必要なので、希望があれば訪問看護ステーションに「1日2回来てほしい」「別のステーションも併用したい」と具体的に伝えてください。要件を満たすか、どう手続きするかは事業所側が確認して整えます。頻度の見直しや複数回訪問について迷ったら、ピース訪問看護ステーションへお気軽にご相談ください。今の状態に合った回数を一緒に考えます。町田・相模原の訪問看護で見る、頻度調整の具体例実際の在宅現場では、頻度は「最初に決めた回数のまま」ではなく、生活の変化に合わせて細かく上げ下げしながら運用しています。ここでは、東京都町田市・神奈川県相模原市を中心に訪問看護を提供する中で見えてくる、頻度調整の実際を2つの場面から紹介します。個人が特定されないよう、状況は一般化しています。老老介護世帯での頻度調整高齢の配偶者が主な介護者となる老老介護の世帯では、介護者側の負担を見ながら頻度を調整することが多くなります。場面頻度の調整介護者が元気で日中対応可能訪問看護は週1回の見守りで維持介護者が体調を崩した一時的に週2〜3回へ増やし負担を肩代わり介護者が入院・不在特別訪問看護指示書等も検討し頻度を最大化町田市内で老老介護の世帯を訪問する中で特に多いのは、介護している側の高齢配偶者が先に疲れ果ててしまう状況です。本人の状態が安定していても、80代の妻が90代の夫を一人で支えているようなケースでは、介護者の体調が崩れた途端に在宅生活そのものが立ち行かなくなります。こうした世帯では、本人の医療的な必要性だけでなく「介護者がどこまで持ちこたえられるか」を頻度設計に織り込みます。介護者が体調を崩したときは一時的に訪問を増やして負担を肩代わりし、回復したらまた元の回数に戻す、といった柔軟な運用で在宅生活を支えています。頻度は本人だけでなく、支える家族の状態とセットで考えるもの。現場で日々そう実感します。退院直後の集中訪問から週1回へ退院直後に頻度を高く設定し、状態の安定に合わせて段階的に減らしていく組み方は、在宅移行でよく用いる基本パターンです。経過頻度現場での判断退院〜2週間特別指示書で毎日服薬・処置の定着と急変の見極め3〜4週間週3回状態が安定してきたら段階的に減らす2か月目以降週1回慢性期の見守りへ移行相模原市の利用者で、退院後3か月のフォローで気をつけるポイントは、「安定したように見えて、実は生活が回っていない」状態を見逃さないことです。退院直後は特別訪問看護指示書を使って毎日訪問し、薬の管理や創傷処置が家庭で定着するかを集中的に確認します。ここで「ご家族が問題なく対応できている」と確認できてはじめて、週3回、週1回と段階的に頻度を落としていきます。焦って早く減らしすぎると再入院につながり、逆にいつまでも高頻度のままだと費用や生活への負担が増えます。この「減らすタイミングの見極め」こそ、継続して同じ利用者を担当する訪問看護師の腕の見せどころ。町田市での訪問看護の利用手続きや対象者については町田市で訪問看護を利用するには?にまとめています。よくある質問(FAQ)Q. 訪問看護は週何回まで利用できますか?A. 医療保険では原則週3回までですが、別表第七の疾患・別表第八の状態・特別訪問看護指示書の期間に該当すれば週4回以上や毎日の訪問が可能です。介護保険では回数の上限はなく、区分支給限度額の枠内で必要な回数を組めます。Q. 医療保険と介護保険で訪問看護の回数上限はどう違いますか?A. 医療保険は「原則週3回・1日1回・1か所」という枠がありますが、介護保険には回数の上限がありません。ただし介護保険は他のサービスと合わせた区分支給限度額の範囲内で組む必要があり、限度額を超えると全額自己負担になります。Q. 訪問看護の頻度は誰がどうやって決めますか?A. 主治医の指示を前提に、介護保険ならケアマネジャーが作るケアプランの中で、医療保険なら訪問看護ステーションが主治医と調整して決めます。本人の状態・医療処置の有無・家族の介護力を踏まえて設定されます。Q. 訪問看護の回数を増やしたいときはどうすればいいですか?A. 介護保険なら担当ケアマネジャー、医療保険なら訪問看護ステーションに相談してください。状態の変化があれば主治医の指示のもとで回数を増やせます。まずは電話で「最近こういう点が不安」と伝えるだけで調整が始まります。Q. 別表7・別表8とは何ですか?該当すると何が変わりますか?A. 別表第七は末期がんや神経難病など厚生労働大臣が定める疾患、別表第八は気管カニューレ使用や重度の褥瘡などの状態を指します。該当すると医療保険の週3回の上限が外れ、週4回以上・1日複数回・複数ステーションの利用が可能になります。Q. 特別訪問看護指示書とは何ですか?A. 急性増悪や退院直後、終末期などに主治医が交付する書類で、交付から14日間、原則毎日の訪問が可能になります。通常は月1回まで交付でき、重度の褥瘡や気管カニューレ使用の場合は月2回まで交付できます。Q. 訪問看護は1日に複数回利用できますか?A. 安定期は原則1日1回ですが、別表第七・別表第八に該当する方や特別訪問看護指示書の期間は、1日に複数回の訪問が認められます。朝と夕方に分けて訪問するなど、状態に合わせた組み方が可能です。Q. 終末期(末期がん)の訪問看護の頻度はどのくらいが目安ですか?A. 末期がんは別表第七に該当し回数の上限がないため、病状の進行に合わせて毎日〜1日複数回まで柔軟に増やせます。多くのステーションは24時間対応で、夜間の急変も電話相談や緊急訪問で支えます。まとめ訪問看護の頻度は、保険の種類・本人の状態・家族の状況という3つの要素で決まり、「週何回が正解」という一律の基準はありません。医療保険は原則週3回までですが、別表第七・別表第八・特別訪問看護指示書によって上限が外れ、介護保険は回数上限がない代わりに支給限度額の枠内で組み立てます。退院直後や終末期は頻度を手厚く、安定期は週1〜2回へと、状態に応じて上げ下げするのが自然な運用です。今の回数が合っているか迷ったら、ケアマネジャーや訪問看護ステーションに早めに相談してください。頻度は一度決めたら固定ではなく、生活の変化に合わせて何度でも見直せるものです。ピース訪問看護ステーションにご相談ください「今の訪問回数で足りているのか分からない」「退院を控えていて、どのくらい来てもらえるのか不安」という声を、私たちは日々お聞きします。頻度の見立ては制度と状態が絡み合うため、ご家族だけで判断するのは簡単ではありません。こんな方はぜひご相談ください:退院を控えていて、在宅でどのくらいの頻度の訪問看護が必要か知りたい方今の訪問回数では不安が残る、または多すぎると感じている方医療保険と介護保険のどちらが使えるのか、回数の上限が分からない方ピース訪問看護ステーションができること:状態と生活に合わせた訪問頻度の提案と、ケアマネジャー・主治医との調整退院直後の集中訪問から安定期の見守りまで、段階に応じた柔軟な回数設計24時間の連絡体制による、急変時の電話相談・緊急訪問町田市・相模原市・多摩市など東京都南部を中心に対応しています。まずはお気軽にお問い合わせください。関連記事訪問看護とは?できること・できないことをわかりやすく解説【訪問看護・別表7・8完全ガイド】対象疾患・医療保険との違い・回数制限まで徹底解説訪問看護における特別指示書とは?交付条件や期間、料金まで徹底解説【保存版】町田市で訪問看護を利用するには?対象者・費用・手続き・地域支援を徹底解説【自己負担はいくら?】訪問看護を使うときの費用と町田市の補助制度参考文献一覧出典:厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」(平成20年3月5日厚生労働省告示第67号)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9734&dataType=0&pageNo=1出典:厚生労働省「介護・高齢者福祉」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html出典:公益財団法人日本訪問看護財団「訪問看護とは(一般の方向け)」https://www.jvnf.or.jp/houmon/general/【執筆者】作業療法士都内の回復期リハビリテーション病院に7年間勤務し、その後東京都町田市内で訪問看護・訪問リハビリに携わり5年。AMPS認定評価者、CI療法外来の経験を持ち、またOBP(作業に基づく実践)を中心とした在宅支援の豊富な実践経験を有する。【監修者】看護師(訪問看護ステーション管理者)大学病院での急性期看護を経て、訪問看護ステーションの管理者を務める。終末期ケアや慢性疾患管理、地域医療連携、在宅看取り支援に積極的に取り組んでいる。island-piece.jp 株式会社isLand|訪問看護・居宅介護支援・訪問介護|町田市