1. カリウムについてカリウムの主な役割と体内での働き働き内容筋肉や心臓の働きを助ける心臓のリズムを整え、筋肉の動きをスムーズにする血圧を安定させるナトリウム(塩分)を体の外へ出し、血圧を下げる水分バランスを整える細胞の内外の水分を調整して体のバランスを保つカリウムは体の中の「電気の流れ」をコントロールするミネラルで、心臓の鼓動・筋肉の動き・神経伝達に欠かせません。通常、腎臓が余分なカリウムを尿として体外に出してくれますが、腎臓の働きが弱ると排出が難しくなります。その結果、血液中のカリウム濃度が上昇し、高カリウム血症という危険な状態につながることがあります。健康維持のためには、摂取量と排出のバランスを意識することが大切です。出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31488.html食品に含まれるカリウム量の特徴食品含有量(100gあたり)調理による変化バナナ約360mg加熱してもほぼ変化なしほうれん草(ゆで)約490mgゆでこぼすと約40〜50%減少じゃがいも(ゆで)約410mg水さらしで15〜30%減少牛乳約150mg飲みすぎに注意カリウムは、野菜・果物・芋類・豆類・海藻類に多く含まれます。特に果物や青菜は健康的な印象がありますが、腎臓病の人が食べすぎると高カリウム血症の原因になります。調理の工夫でカリウム量を減らすことができるため、ゆでこぼし・水さらしなどを活用するのが効果的です。葉物野菜では約40〜50%減ると報告されていますが、芋類は15%ほどしか減らない場合もあるため、食材によって工夫を変えることが大切です。出典:文部科学省「日本食品標準成分表2023年版(八訂)」/日本腎臓学会「慢性腎臓病における栄養管理指針2023」高カリウム血症とは?その危険性と症状血清カリウム値(mEq/L)状態・対応3.5〜5.0一般的な基準範囲5.1〜5.4上限に近く注意が必要5.5以上高カリウム血症:原因を調べ対策が必要7.0以上緊急対応が必要(致死的不整脈のリスク)高カリウム血症とは、血液中のカリウム濃度が高くなりすぎた状態です。軽度では手足のしびれやだるさなどの症状が出ますが、数値が上がると心臓のリズムが乱れる不整脈を引き起こし、最悪の場合は心停止につながることもあります。腎臓病の方や降圧薬(ACE阻害薬・ARB)・カリウム保持性利尿薬を使用している方は特に注意が必要です。定期的に血液検査を行い、血清カリウム値4.0〜5.4 mEq/Lを維持することが推奨されています。出典:日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」2. 腎臓の働きについて腎臓の基本的な役割(老廃物・水分・ミネラルの調整)働き内容老廃物を体の外へ出す尿を通して不要な物質を排出水分バランスを整える体内の水分量を調整してむくみを防ぐ血圧とホルモンを調整血圧維持や赤血球生成をサポート腎臓は体の「ろ過装置」と呼ばれ、1日におよそ180リットルもの血液をきれいにしています。血液中の老廃物や余分な水分を尿として排出し、必要な成分を再び体に戻す仕組みです。また、腎臓は血圧を保つホルモン(レニン)や赤血球を作るホルモン(エリスロポエチン)の分泌にも関与しており、全身のバランスを整える重要な臓器です。腎臓が健康であれば、カリウムなどのミネラルも自然にコントロールされています。出典:厚生労働省「腎疾患対策検討会報告書」腎臓がカリウムを排出する仕組み段階働き糸球体血液をろ過して原尿を作る尿細管必要な成分を再吸収集合管余分なカリウムを尿として排出腎臓の中では、糸球体というフィルターで血液をろ過し、尿細管や集合管で成分を調整しています。健康な人では余分なカリウムを効率よく尿として出すことができますが、腎機能が低下するとカリウム排出が滞り、血液中に蓄積します。さらに、スピロノラクトンやACE阻害薬などの薬が排出を抑えることもあります。このような理由から、腎臓病では食事や薬の管理がとても重要になります。出典:日本腎臓学会「CKD診療ガイド2023」慢性腎臓病(CKD)と腎機能低下の影響ステージeGFR(mL/min/1.73㎡)状態G190以上正常または軽度の低下G3a45〜59軽度低下G515未満末期腎不全(透析が必要)慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の働きが少しずつ低下していく病気です。初期には症状がほとんどなく、気づかないまま進行することもあります。腎臓の働きが悪くなると、老廃物やカリウムが体にたまり、むくみ・高血圧・だるさなどの症状が出ます。早期発見と生活習慣の改善によって、透析への進行を防ぐことが可能です。出典:日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」3. カリウムと腎臓の関連性腎機能低下でカリウムが上がる理由原因内容腎臓のろ過能力の低下カリウムを尿に出せなくなる薬の影響ACE阻害薬・ARB・スピロノラクトンが排泄を抑える食事の影響野菜・果物の摂りすぎで上昇することがある腎臓は体内のカリウムを尿として排出する役割を持っています。ところが腎機能が低下すると、余分なカリウムを外に出せなくなり、血液中に蓄積していきます。その結果、血清カリウム値が上昇(高カリウム血症)しやすくなります。また、高血圧や心不全の治療で使われるACE阻害薬・ARB・カリウム保持性利尿薬も、体内のカリウムを増やす原因となります。腎臓病の方は、食事内容と服薬の両面からバランスを取ることが必要です。症状がなくても、定期的な血液検査でカリウム値をチェックすることが重要です。出典:日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」カリウム制限が必要となる理由とその基準判定基準(血清K値)状況管理の考え方5.0mEq/L以下正常範囲維持管理でOK5.1〜5.4mEq/L境界域食事や薬を見直す5.5mEq/L以上高カリウム血症食事制限・薬剤調整が必要腎臓病や透析中の方では、5.5mEq/L以上で高カリウム血症とされます。この状態を放置すると、筋肉の脱力感や不整脈、重症の場合は心停止に至る危険があります。そのため、医師の指導のもとで1日のカリウム摂取量を1,500〜2,000mg以内に抑えることが推奨されます。また、日常の食事で過剰摂取しやすい食品(野菜ジュース・果物・豆類)を把握しておくことが大切です。制限は個人の状態により異なるため、検査結果に基づく調整が基本です。出典:日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」/「慢性腎臓病における栄養管理指針2023」食事でカリウムをコントロールするポイント食品群高カリウムの例工夫・代替方法果物バナナ・アボカドりんご・もも・みかん野菜ほうれん草・里芋キャベツ・きゅうり・大根飲み物野菜ジュース・スポーツ飲料麦茶・ほうじ茶カリウムの摂取を減らすには、食品選びと調理法が鍵となります。果物の中では、バナナやアボカドが特にカリウムが多く、りんごやみかんに置き換えるのがおすすめです。また、野菜は「水にさらす」「ゆでこぼす」ことでカリウムを30〜50%減らせます。スポーツドリンクや青汁、豆乳などは健康的に思えてもカリウム含有量が高いため、摂取量を意識することが大切です。日常の中でちょっとした工夫を積み重ねることが、腎臓を守る第一歩になります。出典:文部科学省「日本食品標準成分表2023年版(八訂)」4. カリウム制限の実践方法高カリウム食品の見分け方と代替食品の選び方高カリウム食品代替食品調理の工夫バナナ・メロンりんご・みかん・もも缶果汁より果肉を選ぶほうれん草・里芋キャベツ・大根・もやしゆでこぼして使う納豆・豆類卵・白身魚・豆腐加工品は控えめに腎臓が弱っている方は、食材の選び方ひとつでカリウム摂取量が大きく変わります。果物や野菜は健康に良いものの、種類によってカリウムの量が大きく異なります。たとえば、バナナやメロンは高カリウムですが、りんごやみかんなどは比較的少なめです。野菜を調理する際は、ゆでこぼし・水さらしなどを活用することで、カリウムを減らすことができます。食べられる食品の幅を知ることで、無理のない制限を続けられます。出典:文部科学省「日本食品標準成分表2023年版(八訂)」調理でカリウムを減らす工夫(ゆでこぼし・水さらしなど)方法ポイントカリウム減少の目安水さらし30〜60分水にさらす約10〜30%減少ゆでこぼし茹でて湯を捨てる約40〜50%減少(葉物)二度ゆで根菜類や芋に有効約15〜30%減少カリウムは水に溶けやすい性質があり、調理で減らすことが可能です。たとえば、ほうれん草などの葉物野菜は、ゆでこぼすことでカリウムが半分程度まで減ると報告されています。一方で、じゃがいもなどの芋類は減少率が低く、小さく切る・茹で時間を長くすることで効果を高められます。また、煮汁やスープにカリウムが溶け出すため、汁を残すことも有効です。調理法を工夫することで、腎臓に優しい食事が無理なく続けられます。出典:日本腎臓学会「慢性腎臓病における栄養管理指針2023」外食・中食で注意すべきポイント外食メニュー注意点対応策定食・丼もの味噌汁やスープのカリウムが多い汁を残す・小鉢を控えるコンビニ弁当漬物・ソースにカリウムが多い添え物を減らすファストフード塩分・カリウムが高いセットメニューを避ける外食やコンビニ食には、カリウムと塩分が多く含まれていることがよくあります。特にスープ・漬物・ソース類には注意が必要です。「汁を残す」「漬物を減らす」など、ちょっとした工夫で1食あたりのカリウムを数百mg減らすことが可能です。最近では、腎臓病対応の宅配食や低カリウム弁当を提供する業者も増えており、町田市でも利用可能なエリアがあります。制限を続けるには、無理せず継続できる方法を選ぶことが大切です。出典:厚生労働省「慢性腎臓病患者の栄養管理指針」5. ステージ別のカリウム管理(CKD・透析など)CKDステージごとの食事制限の違いステージ腎臓の働き(eGFR)カリウム摂取目安G1〜G3a正常〜軽度低下制限なし(個別対応)G3b中等度低下2,000mg/日以下G4〜G5(透析前)高度低下1,500mg/日以下G5D(透析)透析療法中2,000mg/日以下慢性腎臓病(CKD)のステージが進むにつれ、腎臓がカリウムを排出する力が低下します。初期段階(G1〜G3a)では制限が不要なこともありますが、G3b以降では1日の摂取量を意識的に調整する必要があります。特に透析を受けている方は、透析と透析の間に血中カリウムが上昇しやすいため、日々の食事管理が命を守る重要な要素になります。定期的な血液検査と栄養士のアドバイスを受けながら、段階的に調整していくことが安全です。出典:日本腎臓学会「慢性腎臓病に対する食事療法基準2014」/日本透析医学会「慢性透析患者の食事療法基準」透析中・透析後の食事の工夫状況食事のポイント注意点透析前カリウムを控えめに野菜・果物の量を調整透析中水分と電解質を管理間食を控える透析後栄養補給を意識倦怠感・低カリウムに注意透析では、血液中のカリウムを人工的に除去しますが、透析と透析の間に再上昇することが多いです。透析直後は血清カリウムが急に下がり、倦怠感や筋力低下を感じる方もいます。医師の指示に従い、透析日と非透析日で食事のバランスを調整することが大切です。透析後はエネルギー補給を意識しつつ、過剰なカリウム摂取を防ぐために間食をコントロールしましょう。出典:日本透析医学会「慢性透析患者の食事療法基準」糖尿病や心不全を合併している場合の注意点合併症管理のポイント糖尿病果物やジュースの摂りすぎに注意心不全塩分・水分制限でむくみを防ぐ糖尿病や心不全を併発している場合、カリウム制限と同時に血糖・塩分・水分の調整が必要です。糖尿病の方は果物や甘味飲料による糖とカリウムの同時摂取に注意し、低糖・低カリウムの果物を選びましょう。心不全の方では塩分や水分を取りすぎるとむくみや血圧上昇が起こるため、医師の管理下で制限量を守ることが重要です。複数疾患を持つ場合は、主治医・管理栄養士・看護師が連携した支援が効果的です。出典:日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」6. カリウムと他の栄養素との関係ナトリウム(塩分)とカリウムのバランス栄養素主な働き影響カリウムナトリウムを排出して血圧を下げる腎臓が弱いと高カリウム血症を起こすナトリウム水分を保持して血圧を上げる摂りすぎでむくみや高血圧健康な人では、カリウムがナトリウムを体外へ出すことで血圧を下げる効果があります。しかし、腎臓病がある人ではカリウムをうまく排出できないため、増やすと逆効果になることもあります。WHOの勧告にある「カリウムを多くとると良い」という一般的な指針は、腎臓病の方には当てはまりません。減塩とカリウム制限をセットで考えることが、腎臓を守る正しい方法です。出典:WHO「Guideline: Potassium intake for adults and children」たんぱく質・リン制限との両立栄養素摂りすぎの影響対策たんぱく質腎臓への負担増加適量を意識して摂取リン骨や血管の硬化加工食品を控える腎臓病の方は、カリウム・リン・たんぱく質の三要素をバランスよく調整する必要があります。たんぱく質は身体をつくる重要な栄養素ですが、過剰にとると老廃物が増えて腎臓に負担をかけます。また、リンの摂りすぎは骨粗しょう症や動脈硬化を進めるため、ハム・ソーセージなどの加工食品は控えめにしましょう。「たんぱく質を摂る=肉を増やす」ではなく、魚や卵・豆腐を中心にしたバランス食を意識することが大切です。出典:日本腎臓学会「慢性腎臓病における栄養管理指針2023」水分摂取とむくみの関係状況水分摂取のポイントむくみが強い塩分・水分を控える脱水ぎみ医師の指示に基づき適度に補給腎臓病では、水分の摂り方も非常に重要です。むくみや体重増加がある場合は、水分・塩分を減らす必要がありますが、制限しすぎると脱水で腎臓への血流が減る危険があります。透析患者では、「透析前からの体重増加が体重の3%以内」が目安とされています。水分摂取は一律のルールではなく、体調・尿量・季節に合わせた調整が理想です。出典:日本透析医学会「透析患者の水分・体重管理指針」7. 生活習慣とセルフケア定期的な血液検査とカリウム値の確認検査項目内容血清カリウム血液中のカリウム濃度を確認eGFR腎臓のろ過能力を把握クレアチニン腎臓の老廃物処理機能を示す定期検査は腎臓病管理の基本です。血清カリウム値が5.5mEq/Lを超える場合は、食事や薬の見直しが必要になります。また、eGFRは腎機能の状態を示す重要な指標で、主治医とともに推移を確認しておきましょう。検査結果をスマホや手帳に記録し、自分のカリウム値の傾向を把握することで、早期の対策が可能になります。出典:日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」適度な運動と体調管理運動の種類目安効果ウォーキング1日20〜30分血流改善・体力維持ストレッチ朝晩に5〜10分むくみ予防・柔軟性維持腎臓病でも、軽い運動を継続することが推奨されています。ウォーキングやストレッチは全身の血流を改善し、腎臓への負担を軽くします。ただし、激しい運動やサウナなどによる発汗は脱水を招くため注意が必要です。無理せず、「疲れない範囲」で体を動かすことが腎臓を守る秘訣です。出典:厚生労働省「健康づくりのための運動指針2013」自宅でできる食事記録とアプリの活用方法特徴ノート記録食事内容を手書きで管理できるスマホアプリカリウム・塩分量を自動計算食事記録をつけることは、カリウム管理の第一歩です。アプリを使えば、食品ごとのカリウム量や塩分量を自動で計算してくれます。町田市では訪問看護ステーションやクリニックでも、患者さんと共有できるアプリを導入している例があります。記録をつけることで、医師や栄養士と具体的な改善点を話し合いやすくなるのがメリットです。出典:日本腎臓学会「慢性腎臓病における栄養管理指針2023」8. 訪問看護・訪問リハビリの活用(町田市の方へ)職種人数主な対応内容看護師9名医療的ケア・症状観察・夜間対応リハビリスタッフ14名理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が在籍ケアマネジャー7名医療と介護をつなぐ支援・相談業務ピース訪問看護ステーション(町田市)は、腎臓疾患や透析治療中の方の在宅支援に特化した事業所です。経験豊富な看護師が定期的に訪問し、体重・血圧・尿量・むくみ・シャント部位の観察を丁寧に行います。異常が見つかれば、すぐに主治医へ情報共有し、迅速な対応につなげます。また、リハビリスタッフによる循環改善運動や日常生活動作訓練も充実しており、在宅でも安全に腎臓ケアを続けられる体制が整っています。さらに、ケアマネジャーが医療と介護の両面からサポートすることで、在宅療養の不安を最小限に抑える地域支援モデルを実現しています。出典:ピース訪問看護ステーション事業概要(2025年)ステーションの特徴と地域連携特徴詳細夜間対応24時間緊急対応で、急な体調変化にも対応可能リハビリ専門職の充実腎機能や体調に合わせた個別リハビリを実施地域医療との連携町田市内クリニック・病院と連携体制あり透析患者対応透析後の倦怠感・むくみ・シャント観察に対応ピース訪問看護ステーションでは、夜間も含めた24時間体制での緊急対応が可能です。透析後の体調変化に迅速に対応できるよう、看護師と主治医の情報共有体制が整っています。町田市内の腎臓内科・クリニックとも積極的に連携し、在宅でも「病院と変わらない安心感」を提供しています。在宅での療養を希望される方にとって、専門職による定期的なサポートは心強い存在です。町田市在住の方へのメッセージ町田市およびその周辺地域では、在宅医療や訪問看護の需要が年々高まっています。腎臓病や透析中の方が安心して生活を続けるためには、自宅での継続的な観察とサポート体制が欠かせません。ピース訪問看護ステーションでは、医療・介護・リハビリの3職種がチームで連携し、一人ひとりに合わせた支援を行っています。生活の中で「ちょっとした体調変化」や「食事の相談」ができる存在がいるだけで、在宅療養の安心感は大きく変わります。👉 ぜひ町田市およびその近隣にお住まいの方は、ピース訪問看護ステーションにご相談ください。9. まとめポイント内容カリウムの役割筋肉・心臓・神経を正常に働かせる大切なミネラル腎臓の働き体内の余分なカリウムや老廃物を排出する制限の目的高カリウム血症を防ぎ、心臓のリスクを減らすカリウム制限は、腎臓病や透析中の方にとって欠かせない食事療法の一つです。腎臓の働きが低下すると、カリウムが体内に蓄積し、心臓の不整脈や筋肉障害を引き起こすおそれがあります。しかし、ただ「食べない」のではなく、食材の選び方・調理法・摂取バランスを工夫すれば、制限しながらでもおいしく食事を楽しむことができます。定期的な血液検査と医師・栄養士の指導を受けながら、自分に合った制限方法を続けていきましょう。また、在宅療養を支える訪問看護やリハビリの活用は、腎臓病の方にとって大きな安心につながります。地域の医療・介護と連携しながら、体と心を守るサポート体制を整えておくことが、長く健康に暮らす秘訣です。👉 ぜひ町田市およびその近隣にお住まいの方は、ピース訪問看護ステーションにご相談ください。関連記事腎臓が悪い時の症状とは?初期のサイン・原因・在宅でのケア方法まで徹底解説腎臓が原因の足のむくみとは?症状の見分け方・検査・改善法を解説咳をすると肺や胸が痛い?考えられる病気と受診の目安・対処法参考文献一覧厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31488.html厚生労働省「腎疾患対策検討会報告書」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000166073.html厚生労働省「慢性腎臓病患者の栄養管理指針」https://www.mhlw.go.jp/content/000661085.pdf厚生労働省「健康づくりのための運動指針2013(エクササイズガイド)」https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple.html文部科学省「日本食品標準成分表2023年版(八訂)」https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」https://jsn.or.jp/guideline/ckd/2023.php日本腎臓学会「慢性腎臓病における栄養管理指針2023」https://jsn.or.jp/guideline/nutrition/2023.php日本腎臓学会「慢性腎臓病に対する食事療法基準(2014)」https://jsn.or.jp/guideline/diet/2014.php日本透析医学会「慢性透析患者の食事療法基準」https://www.jsdt.or.jp/diet_guideline.html日本透析医学会「透析患者の水分・体重管理指針」https://www.jsdt.or.jp/publication/pdf/2021_water.pdfWHO「Guideline: Potassium intake for adults and children」本記事の執筆者・監修者プロフィール【執筆者】作業療法士都内の回復期リハビリテーション病院に7年間勤務し、その後東京都町田市内で訪問看護・訪問リハビリに携わり5年。AMPS認定評価者、CI療法外来の経験を持ち、またOBP(作業に基づく実践)を中心とした在宅支援の豊富な実践経験を有する。【監修者】看護師(訪問看護ステーション管理者)大学病院での急性期看護を経て、訪問看護ステーションの管理者を務める。終末期ケアや慢性疾患管理に長け、地域医療連携や在宅看取り支援にも積極的に取り組んでいる。