慢性閉塞性肺疾患(COPD)は「息切れ」や「咳・痰」が続き、毎日の生活に大きな影響を与える病気です。進行すると外出や家事が難しくなり、「このまま家で過ごせるのだろうか」と不安を抱える方も少なくありません。そんなとき頼りになるのが訪問看護です。専門の看護師がご自宅に伺い、呼吸の工夫や薬・酸素の使い方、栄養や口腔ケアのサポートを行い、安心して自宅生活を続けられるよう支えます。本記事では、一般の方にわかりやすく、訪問看護を利用すると何ができるのかを具体的にご紹介します。1. COPDってどんな病気?COPDとは、長年の喫煙などで気道に慢性炎症がおき、息切れ・咳・痰が続き、進行すると呼吸がつらくなる病気です。気道の狭まり(慢性気管支炎)と肺胞の破壊(肺気腫)が主な病態で、日常生活に支障をきたします。世界的にも主要な死亡原因の一つですが、適切な管理により症状や悪化(増悪)を減らすことができます。2. 在宅生活でよくあるお悩みCOPDの方やご家族からよく聞かれるのは次のようなお困りごとです。表1:COPDでよくある生活の困りごとお悩み具体的な内容家族の声息切れ少し歩いただけで苦しい「外出が減り、家にこもりがちです」咳・痰痰が多く夜眠れない「夜中の咳で家族も眠れない」食欲不振息が苦しく食事が進まない「体重が減って心配です」不安体調が悪化した時が怖い「救急車を呼ぶタイミングがわからない」こうした問題は「仕方がない」と思われがちですが、実際にはケアや工夫で改善できる部分も多くあります。訪問看護を利用することで、自宅での生活がぐっと楽になる可能性があります。3. 訪問看護でできること訪問看護師は医師と連携しながら、自宅での生活を幅広く支えます。表2:訪問看護で受けられる主なサポートサポート内容具体例ご利用者の声体調チェック息苦しさ、咳・痰、酸素の数字を確認「小さな変化に気づいてもらえた」呼吸の工夫口をすぼめて“ふー”と吐く呼吸法、楽な姿勢「息が楽になる方法を教えてもらえた」薬・酸素の管理吸入の手順や酸素の流量確認「安心して使えるようになった」栄養・口腔ケア食事の工夫、むせない飲み込み方「食べやすくなり元気が出た」家族支援救急要請の判断や介護方法「家族の不安も減った」呼吸法や排痰法の習得、栄養指導、口腔ケア、薬や酸素機器の管理など、生活に密着した支援を受けられるのが訪問看護の特徴です。4. 訪問看護を利用するメリット表3:訪問看護のメリットと変化メリット効果実際の変化安心感が増す体調が悪くてもすぐ相談できる「夜中に不安でも電話できた」再入院が減る早めに異変を発見できる「入院回数が減り家で過ごせる時間が増えた」家族の負担が軽減看護師が介護をサポート「介護疲れが減った」医療とのつながり主治医や薬剤師と連携「薬の相談もスムーズになった」安心して自宅で暮らせること、再入院を防げること、家族の負担が減ることは、多くの利用者が実感する大きなメリットです。5. 利用の流れ表4:訪問看護利用の流れステップ内容ポイント① 主治医に相談「訪問看護を使いたい」と伝える医師の指示書が必要② ケアマネに連絡介護保険利用時に必要要介護認定が前提③ 契約訪問看護ステーションと契約費用や回数を確認④ サービス開始看護師が自宅を訪問初回に丁寧な説明あり訪問看護は「医師の指示に基づいて行う医療サービス」です。介護保険・医療保険どちらでも利用でき、状況に応じて柔軟に対応可能です。6. 費用について表5:訪問看護の費用めやす保険制度対象自己負担医療保険慢性疾患や医師の指示1〜3割介護保険要介護認定を受けた方1〜3割公的助成高額療養費や自治体制度費用軽減あり医療保険・介護保険ともに所得に応じて1〜3割の自己負担で利用できます。高額療養費制度や自治体の助成制度もあるため、思ったよりも少ない負担で利用できる場合があります。7. COPD生活を支える工夫表6:暮らしの中の工夫と看護師のサポート場面工夫の例看護師のサポート息切れ口をすぼめて「ふー」と吐く練習を一緒に行う食事少量を何回かに分ける食事メニューの工夫提案外出段差前で一呼吸安全な歩き方を指導睡眠枕を少し高くする環境改善をアドバイス「ちょっとした工夫」を生活に取り入れることで、毎日の息苦しさは大きく変わります。8. 増悪(悪化)を見逃さない表7:増悪のサインと対応サイン家族ができること看護師の対応息切れが強い安静・口すぼめ呼吸医師に報告痰が増えて色が変化水分補給受診調整酸素数値が低い医師の指示を確認救急搬送も検討「いつもと違う」体調の変化は早めに対応することが重要です。訪問看護師がこまめにチェックし、悪化を防ぎます。9. ご家族への支援表8:家族が安心できる訪問看護の支援支援内容具体例効果介護の方法移動や食事介助のアドバイス身体の負担が軽減不安の相談体調悪化時の対応を一緒に確認心の負担が減る緊急時対応救急車を呼ぶタイミングの指導迷いがなくなるご家族の介護負担を減らし、不安を和らげるのも訪問看護の大切な役割です。10. 利用者さんの声「夜中に苦しくなったとき、すぐに看護師さんに連絡できて安心でした」「酸素の機械の使い方を何度も確認してもらえて、不安がなくなりました」「家族だけでは介護が大変でしたが、訪問看護師さんが来てくれることで気持ちに余裕ができました」11. 町田市にお住まいの方へ ― ピース訪問看護ステーションのご案内「ピース訪問看護ステーション」は町田市全域に対応し、24時間365日の緊急連絡体制を整えています。呼吸器疾患や在宅酸素療法に詳しい看護師が在籍し、地域の医療・介護機関と連携して在宅療養を支えています。町田市にお住まいの方で「息切れが不安」「自宅での療養を支えてほしい」と思われる方にとって、心強い存在となるはずです。👉 ご相談は ピース訪問看護ステーション へお気軽にどうぞ。まとめCOPDは長く付き合う病気ですが、訪問看護を利用することで「息苦しさを和らげながら、自宅で安心して暮らす」ことが可能になります。体調チェック、呼吸の工夫、薬や酸素のサポート、栄養や口腔ケア、ご家族の支援まで幅広く支えてくれるのが訪問看護です。町田市にお住まいの方は、まず主治医やケアマネに相談し、ピース訪問看護ステーション にぜひお問い合わせください。関連記事廃用症候群を防ぐために、寝たきりを防ぐ訪問リハビリと生活の工夫嚥下機能に効果的!パタカラ体操の正しいやり方と注意点パーキンソン病の症状と訪問看護の役割、在宅療養を支えるプロの視点参考文献一覧厚生労働省「COPDって、どんな病気?」https://kennet.mhlw.go.jp/slp/event/disease/copd/index.htmlWHO「Chronic obstructive pulmonary disease (COPD)」https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/chronic-obstructive-pulmonary-disease-%28copd%29厚生労働省「在宅医療におけるリハビリテーションの役割とは」https://www.mhlw.go.jp/content/10802000/001477713.pdf厚生労働省「COPD(慢性閉塞性肺疾患)について」https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/dl/s0420-6j.pdf日本歯科医師会「要介護者への口腔ケア」https://www.jda.or.jp/park/dentistwork/carerecipients.html松戸市薬剤師会「吸入指導連携:うがいの重要性」https://www.matuyaku.or.jp/med_person/kyunyu.html厚生労働省「訪問看護のしくみ」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000123638.pdf厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」https://www.mhlw.go.jp/content/000937919.pdf厚労省 介護情報サイト「サービスにかかる利用料」https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf町田市「地域福祉のあゆみ」https://www.city.machida.tokyo.jp/iryo/tiikihukusihoka/machidachiikifukushi.files/tiikihukushinoayumi14.pdf厚生労働省「インフルエンザワクチン」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/influenza/index.html国立感染症研究所「インフルエンザ:ワクチンの効果」https://id-info.jihs.go.jp/diseases/a/influenza/010/influ-top.htmlピース訪問看護ステーション「訪問看護サービス」https://island-piece.jp/service/houmonkango介護サービス情報公表システム(東京都)「ピース訪問看護ステーション 鶴川本部」https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/13/index.php?JigyosyoCd=1363290667-00&ServiceCd=130&action_kouhyou_detail_004_kihon=true厚生労働省「在宅酸素療法における火気の取扱いについて」https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000003m15_1.html本記事の執筆者・監修者プロフィール【執筆者】作業療法士都内の回復期リハビリテーション病院に7年間勤務し、その後東京都町田市内で訪問看護・訪問リハビリに携わり5年。AMPS認定評価者、CI療法外来の経験を持ち、またOBP(作業に基づく実践)を中心とした在宅支援の豊富な実践経験を有する。【監修者】看護師(訪問看護ステーション管理者)大学病院での急性期看護を経て、訪問看護ステーションの管理者を務める。終末期ケアや慢性疾患管理に長け、地域医療連携や在宅看取り支援にも積極的に取り組んでいる。