高齢化が進む日本において、住み慣れた自宅で安心して療養生活を送れる「訪問看護」の需要が高まっています。しかし「訪問看護ってどんな仕事?」「病院の看護とどう違うの?」と疑問に思う方も少なくありません。この記事では、訪問看護の仕事内容を中心に、求められる役割や現場での工夫などをわかりやすく解説します。1. 訪問看護とは?基本的な役割と目的訪問看護は、看護師などが利用者の自宅を訪問し、医師の指示に基づいた医療的ケアや生活支援を提供するサービスです。主な対象は、高齢者や障がい者、難病患者、終末期の方などで、自宅での療養を支えるために訪問看護が活躍します。主な目的利用者の健康状態の観察・管理医療処置(点滴、傷の処置、カテーテル管理など)服薬の管理と指導日常生活への助言や介助精神的なサポートや家族支援医療と生活の両面から支えるのが訪問看護の大きな特徴です。2. 訪問看護師の仕事内容とは?1日の流れで紹介訪問看護師の仕事は多岐にわたりますが、以下のような一日の流れを通してイメージしやすくご紹介します。1日の流れ午前ステーションに出勤し、朝礼や情報共有当日の訪問先を確認し、訪問準備午前中に2〜3件の訪問(バイタルチェック、処置、ケア指導など)昼休憩昼食・記録整理など午後午後の訪問(さらに2〜3件)必要に応じて医師やケアマネジャーと連携ステーションに戻り、記録整理や翌日の準備訪問時間は1件あたり30分〜1時間程度が一般的ですが、内容によって異なります。主な業務内容業務内容詳細例健康状態の観察バイタルチェック、問診医療処置点滴、創傷処置、カテーテル管理など服薬管理服薬確認、薬のセット、服薬指導清潔ケア入浴介助、足浴、口腔ケア、清拭排泄ケアおむつ交換、排泄の観察・指導食事支援栄養管理、経管栄養の実施リハビリ支援簡単な運動や生活動作の見守り精神的支援本人・家族への声かけや相談対応3. 訪問看護の特徴と病院との違い病院と訪問看護では、看護の対象や求められるスキルが異なります。訪問看護の特徴一対一の関わりが多く、丁寧な対応が求められる利用者の生活背景や家族の状況まで把握し支援急変時には迅速な判断と医療機関との連携が必要柔軟な対応力や観察力、コミュニケーション能力が重要一方で、医療設備が限られるため、判断力やアセスメント力が問われます。4. 実務での工夫や「訪問看護あるある」現場では以下のような工夫や体験がよく語られます。準備の徹底:訪問先によって必要な物品が異なるため、前日の準備が重要。道に迷う:初回訪問時は住所の確認が必須。迷わないための地図アプリの活用も欠かせません。家族対応の難しさ:利用者本人よりも家族の不安が強い場合もあり、傾聴力が問われます。天候に左右される移動:台風や雪の日でも訪問が必要な場合、柔軟なスケジュール調整が求められます。5. 訪問看護に向いている人とは?必要なスキルや資質訪問看護は、単に医療行為をこなすだけでなく、人との関わりを大切にする力が求められます。向いている人の特徴一人で考え判断できる人人の生活に寄り添う気持ちがある人チーム連携や報告・相談ができる人イレギュラー対応にも動じない柔軟性また、看護師免許があれば誰でも従事できますが、在宅医療に関する知識や経験があるとさらに望ましいです。まとめ訪問看護は、単なる医療サービスにとどまらず、利用者の「生活」を丸ごと支える重要な役割を担っています。仕事内容は多岐にわたりますが、そのぶんやりがいも大きく、自分のペースで働ける点も魅力です。訪問看護に興味がある方は、ぜひ現場の声やリアルな情報を参考に、キャリアの選択肢として検討してみてください。関連記事訪問看護におけるオンコール対応とは?現場のリアルと負担軽減の工夫訪問看護はブランクがあっても大丈夫?安心して復職するためのポイント訪問看護とは?できること・できないことをわかりやすく解説町田市で訪問看護や介護サービスについて知りたい方は、ピース訪問看護ステーションの公式サイトもあわせてご覧ください。▶ https://island-piece.jp/service/houmonkango