高齢化が進む現代社会において、自宅で療養する高齢者や障がい者の方が増えています。そんな中、自宅で専門的なリハビリを受けられる「訪問リハビリテーション(訪問リハビリ)」の需要が高まっています。しかし、「どんな人が対象になるの?」「利用条件はあるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、訪問リハビリの対象者についてわかりやすく解説します。1. 訪問リハビリとは訪問リハビリとは、理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ専門職が利用者の自宅を訪問し、生活機能の維持・向上を目的に行うリハビリサービスです。対象者が自宅で自立した生活を送れるよう、医師の指示のもとでリハビリ計画が立てられます。訪問リハビリは、介護保険や医療保険を利用して提供され、医療機関や訪問看護ステーションなどがサービスを行っています。2. 訪問リハビリの対象者の条件訪問リハビリを利用できるのは、主に次のような条件を満たす方です。要介護認定を受けている方(要介護1〜5)要支援1・2の認定を受けた方(介護予防訪問リハビリ)医師が訪問リハビリの必要性を認めた方また、以下のような理由で通院が困難な方が対象となることが多いです。病気やケガの後遺症で外出が困難認知症や精神的な問題で通所リハビリが難しい在宅での生活能力を維持・改善したい訪問リハビリの実施には、主治医による「診療情報提供書」や「リハビリ指示書」が必要です。3. 対象となる主な疾患や状態訪問リハビリの対象者には、さまざまな疾患や状態の方が含まれます。主な例は以下のとおりです。脳血管障害(脳梗塞・脳出血など)の後遺症骨折後の運動機能低下パーキンソン病などの神経難病慢性呼吸器疾患や心疾患による体力低下認知症に伴うADL(日常生活動作)の低下がん末期や終末期での機能維持訪問リハビリは、これらの症状によって「通院が困難である」と判断された場合に、個別に計画を立てて提供されます。4. 訪問リハビリを利用するメリット訪問リハビリには以下のようなメリットがあります。自宅で安心してリハビリを受けられる実際の生活環境に即したリハビリが可能通院の負担がなくなる家族や介護者と連携しやすい自宅という慣れた環境で行うため、利用者の精神的負担が少なく、継続しやすいという特徴があります。また、ベッドや階段など、実際に使っている設備を使った練習ができる点も強みです。5. 利用の流れと手続き訪問リハビリを利用するには、次のような手順を踏みます。介護保険の申請(未取得の場合)主治医による訪問リハビリの指示サービス提供事業者の選定ケアマネジャーとの調整とケアプラン作成初回訪問・評価・リハビリ開始利用には「訪問リハビリテーション実施指示書」が必要で、医療機関や訪問看護ステーションが対応します。まとめ訪問リハビリは、「通院が難しいが、日常生活動作を改善・維持したい」という方にとって有効なサービスです。要介護認定を受けていて、自宅での生活に不安がある方は、主治医やケアマネジャーに相談してみましょう。関連記事「自宅でできるリハビリ」って知ってる?通わず始める体力回復の新常識【町田市・訪問対応】訪問看護では出来ないこととは?制度上の制限と他サービスとの使い分けを紹介【要注意】屋外歩行訓練はできる?訪問看護・リハビリで実施するための条件と注意点町田市で訪問看護や介護サービスについて知りたい方は、ピース訪問看護ステーションの公式サイトもあわせてご覧ください。▶ https://island-piece.jp/service/houmonkango