1. 肝臓の痛みってどんなもの?―場所・感じ方・気をつけたいサイン肝臓の痛みはどこで感じる?右のわき腹や背中の違和感感じる場所特徴関連する可能性のある病気右の肋骨の下(右上腹部)鈍い痛み・重い張り感肝炎・脂肪肝・肝硬変など右の背中や肩甲骨のあたり痛みが放散する肝臓がん・胆のう炎などお腹の張り・圧迫感腹部膨満・違和感腹水・肝硬変など肝臓の痛みは、右上腹部の「重い」「張る」「鈍い」感覚として現れることが多いです。これは、肝臓そのものではなく、その外側を包む膜(被膜)が腫れて伸びるために起こります。「ズーンとした違和感」や「右わき腹の張り」が続くときは、脂肪肝や肝炎などの初期症状の可能性もあります。肝臓の痛みは軽くても、体のサインとして見逃さないことが大切です。出典:厚生労働省「肝臓の病気について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161103.html「重い・張る・チクチクする」など、痛みの種類と特徴痛みの表現状態の可能性対応の目安ズーンと重い・張る脂肪肝・軽度の肝炎早めに受診を検討チクチク・ピリピリする被膜の伸び・炎症数日続く場合は受診を強い刺すような痛み急性肝炎・胆石すぐに医療機関へ肝臓の痛みには個人差がありますが、初期は「重い」「違和感」から始まり、進行すると「張る」「鈍痛」に変わることがあります。痛みが強くなくても、長期間続くときは肝臓の腫れや炎症が進んでいるサインのことも。また、右上腹部から背中や肩に痛みが広がる場合は、肝臓の被膜が刺激されている可能性があります。発熱・吐き気・だるさ…全身に出るサインを見逃さない症状考えられる原因注意点発熱・吐き気急性肝炎・胆のう炎感染の可能性もあり早期受診を黄疸(皮膚や白目が黄色い)肝機能障害・胆道閉塞肝臓からのSOSサイン強いだるさ・食欲不振脂肪肝・肝炎・肝硬変長引く場合は精密検査を肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、初期には症状が出にくい臓器です。痛みが出る頃には、すでに炎症や腫れが進んでいることもあります。また、黄疸・倦怠感・吐き気・食欲低下などの全身症状が現れたら、肝機能の低下が進行している可能性があります。特に、尿の色が濃い・皮膚がかゆいなども肝臓障害のサインとして要注意です。出典:日本肝臓学会「一般のみなさまへ」https://www.jsh.or.jp/public2. なぜ肝臓は「痛みにくい臓器」と言われるの?肝臓そのものは痛みを感じない?痛みの仕組みを解説部位神経の有無痛みを感じるか肝臓の内部神経がほとんどない痛みを感じにくい肝臓の外側(被膜)神経がある痛みを感じる胆のう・腎臓など周辺臓器神経が多い関連痛が出やすい肝臓の中には痛みを感じる神経がほとんどないため、内部で障害が起きても気づきにくいという特徴があります。しかし、肝臓の外側を包む「被膜(グリソン鞘)」には神経があり、炎症や腫れなどで膜が引き伸ばされると痛みを感じます。つまり、肝臓の痛みは内部の障害というよりも“外側の膜の反応”なのです。肝臓の外側(被膜)が伸びると痛みが出る理由状態被膜への影響感じ方炎症や腫れ被膜が引き伸ばされる鈍い痛み・張り感腫瘍やうっ血被膜に圧力がかかる重い・違和感急な腫大神経刺激が強い強い右上腹部痛肝臓は炎症や血流のうっ滞によって大きくなることがあり、その際に被膜が引っ張られて痛みを感じます。これは急性肝炎や肝がん、うっ血性肝障害などでよく見られる現象です。軽い「張り」や「重さ」を感じる段階で気づければ、早期発見・治療につながります。「違和感だけだから」と放置せず、医師に相談することが重要です。胆のうや腎臓など、他の臓器からの“関連痛”もある関連臓器痛みの出る場所特徴的な症状胆のう・胆管右上腹部食後に強い痛み、発熱腎臓背中・腰尿の異常・発熱膵臓みぞおち〜背中吐き気・持続する痛み肝臓の近くには、胆のう・腎臓・膵臓といった臓器が並んでいます。それぞれの臓器に問題があると、右上腹部や背中に「関連痛」として感じることがあります。たとえば、胆石では食後に強い痛み、腎臓結石では背中側に鋭い痛みが出るのが特徴です。痛みのタイミングや部位の違いを記録しておくと、医師の診断が正確になります。3. 肝臓の痛みを引き起こす主な病気ウイルス性肝炎(B型・C型)や急性肝炎の特徴病気名主な原因症状注意点B型肝炎ウイルス感染(血液・体液)発熱・倦怠感・黄疸慢性化リスクありC型肝炎ウイルス感染(血液)無症状が多い放置で肝硬変・肝がんへ急性肝炎ウイルス・薬・アルコール強い倦怠感・発熱・右上腹部痛重症化に注意B型・C型肝炎は、血液や体液を介して感染します。特にC型肝炎は自覚症状がほとんどなく、健康診断で見つかることも多いです。感染に気づかず放置すると、慢性肝炎から肝硬変・肝がんへと進行することがあります。ワクチンで予防できるのはB型のみのため、C型は早期発見と抗ウイルス治療が重要です。出典:厚生労働省「B型・C型肝炎対策」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000136763.html脂肪肝・アルコール性肝障害・NASHの進行と痛み病気名原因特徴改善のポイント脂肪肝食べすぎ・運動不足無症状が多い生活習慣改善アルコール性肝障害多量飲酒右上腹部痛・黄疸禁酒・栄養管理NASH(非アルコール性脂肪肝炎)生活習慣・糖尿病肝硬変・がんに進行も医師の管理が必要脂肪肝は「だるさ」や「張り」で気づくことがありますが、多くは無症状です。肝臓に脂肪がたまるだけでなく、炎症を伴うNASH(ナッシュ)になると肝硬変・肝がんに進行する危険があります。体重を3〜5%減らすと脂肪量が減少しやすく、NASHや線維化の改善には10%以上の減量が目安です。お酒を飲まない人でも、食べすぎ・運動不足で起こるため注意が必要です。肝硬変・肝がんで起こるお腹の張りやむくみのサイン症状背景疾患特徴腹部の張り肝硬変腹水による膨満感足のむくみ肝不全たんぱく不足・血流低下強い倦怠感肝がん・肝硬変進行性の疲れや体重減少肝硬変や肝がんでは、血流やたんぱく合成の異常から「腹水」「むくみ」が現れます。お腹が張る・足がむくむ・体重が急に増えるときは、腹水がたまっている可能性があります。また、倦怠感や食欲不振が続く場合は、肝臓の機能低下が進行しているサインです。早期に医療機関で検査を受け、栄養・水分の管理を行うことが大切です。4. 右のわき腹が痛いけど…肝臓以外の原因も?胆石や胆のう炎など、肝臓のそばの臓器の病気病名主な症状特徴・見分け方胆石症食後の右上腹部痛脂っこい食後に痛みが強くなる胆のう炎発熱・右上腹部痛痛みが持続し、発熱や吐き気を伴う胆管炎高熱・黄疸・腹痛感染を伴い緊急治療が必要なことも肝臓のそばには胆のう・胆管があり、これらの病気でも右上腹部に痛みが出ます。脂っこい食事の後に強く痛む場合や、発熱や黄疸を伴う場合は、胆のう炎や胆管炎の可能性があります。特に胆管炎は、放置すると敗血症に進行する危険もあるため注意が必要です。痛みが強く続く場合は、救急外来を含め早めの受診を検討しましょう。出典:厚生労働省「胆石症・胆のう炎」https://www.mhlw.go.jp/content/000791056.pdf膵炎・腎臓結石・胃の病気との違い臓器痛みの位置その他の症状膵臓みぞおち〜背中吐き気・強い持続痛腎臓背中・腰尿の異常・発熱胃上腹部中央胸やけ・食欲不振右上腹部の痛みが必ずしも肝臓とは限りません。膵炎ではみぞおちから背中にかけて強い痛みがあり、腎結石では背中側に「刺すような痛み」が出ます。胃潰瘍や逆流性食道炎でも、上腹部痛を肝臓の痛みと誤解することがあります。痛みの出る場所・時間・体勢との関係を記録しておくと、診察時に原因が特定しやすくなります。筋肉痛や帯状疱疹でも右脇腹が痛むことがある原因特徴見分けのポイント筋肉痛運動後の痛み押すと痛む・数日で軽快帯状疱疹皮膚のピリピリ痛発疹の数日前から痛みが出る肋間神経痛姿勢・ストレス深呼吸や体勢で痛みが変化右脇腹の痛みが筋肉や神経の痛みであることも少なくありません。特に帯状疱疹は、発疹が出る数日前からピリピリした痛みが起こることがあり、肝臓や胆のうの痛みと勘違いしやすい病気です。皮膚の感覚異常やかゆみを伴う場合は、皮膚科の受診を検討しましょう。5. 肝臓が痛いとき、病院は何科に行けばいい?すぐに受診すべき危険なサイン(黄疸・強い痛みなど)症状考えられる状態対応の目安黄疸(皮膚や白目が黄色い)肝機能障害・胆道閉塞早急に受診強い右上腹部痛急性肝炎・胆石救急外来を検討意識もうろう・吐き気劇症肝炎・肝不全緊急搬送が必要黄疸や強い痛みは、肝臓や胆道の深刻な障害を示すサインです。皮膚や白目が黄色い、尿が濃い、便が白っぽい、強い吐き気がある場合は要注意です。特に意識がもうろうとする場合は劇症肝炎の危険があるため、すぐに救急要請をしましょう。消化器内科や肝臓内科で行う診察と検査の流れ検査内容わかること問診・診察症状・生活習慣・服薬歴血液検査肝機能(AST・ALT・γ-GTPなど)画像検査(エコー・CTなど)肝臓の腫れ・腫瘍・胆石の有無消化器内科や肝臓内科では、まず問診で生活習慣・薬の使用歴などを確認します。血液検査では肝機能を調べ、必要に応じて腹部エコーやCTで形や腫れを確認します。症状が軽くても、「AST・ALTの上昇」「γ-GTPの高値」がある場合は肝炎・脂肪肝の早期サインのこともあります。市販薬の飲みすぎや自己判断が危険な理由市販薬の種類肝臓への影響解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)過量で肝障害の原因にサプリメント・漢方薬成分によっては肝機能を悪化させる栄養ドリンクアルコール・糖分過多に注意市販薬でも、肝臓で代謝される薬を過量に服用すると障害を起こすことがあります。特にアセトアミノフェンは、複数のかぜ薬や解熱鎮痛薬に含まれているため重複に注意が必要です。「飲みすぎたかも」「体調が悪い」と感じたら、服用を中止し医療機関に相談しましょう。6. 肝臓の状態を調べる検査血液検査でわかること(AST・ALT・γ-GTPなど)検査項目意味高いときに考えられることAST・ALT肝細胞の障害を反映肝炎・脂肪肝などγ-GTPアルコール・胆道障害飲酒や胆汁うっ滞ALP・ビリルビン胆道系の異常胆石・胆管炎血液検査では、肝臓の働きや障害の程度を数値で確認できます。ALTは肝臓特異度が高く、主に肝細胞のダメージを反映します。一方、γ-GTPは飲酒や胆道系の影響を受けやすく、生活習慣の指標にもなります。これらの数値を組み合わせて評価することで、肝臓の状態をより正確に把握できます。超音波(エコー)・CT・MRIでわかる肝臓の異常検査方法特徴向いているケース腹部エコー放射線なし・簡便脂肪肝・腫瘍の確認CT構造を詳細に観察腫瘍・胆石の発見MRI組織の性質を詳しく見る肝がん・血管病変など腹部エコーは、痛みも放射線被ばくもなく行える代表的な検査です。肝臓の腫れ・脂肪沈着・腫瘍の有無などをリアルタイムで確認できます。より詳しい精査が必要な場合には、CTやMRIを組み合わせて評価します。肝炎ウイルスの検査や肝生検が必要な場合も検査名内容目的HBs抗原・HCV抗体ウイルス感染の有無B型・C型肝炎の判定肝生検肝組織の採取炎症・線維化の程度を調べるVCTE(FibroScan)超音波で硬さを測定肝硬変の進行度を推定血液検査で肝炎ウイルスが疑われた場合や、慢性肝疾患がある場合は肝生検で状態を確認します。最近ではVCTE(FibroScan)などの非侵襲的な線維化評価が広く行われ、痛みを伴わず肝臓の硬さを推定できます。これにより、治療方針や生活改善の効果を継続的にチェックできます。7. 肝臓を守る生活習慣―今日からできる予防法お酒との上手な付き合い方と禁酒のコツポイント内容飲酒リスクの目安ビール500mL(5%)=純アルコール約20gリスク上昇ライン女性20g/男性40g以上で健康リスク増加節酒の工夫週2回以上の休肝日を設定お酒を飲む方は「適量」よりも「リスクを下げる量」を意識することが大切です。500mLのビールは純アルコール約20gに相当し、女性ではこの量から、男性は40g以上で生活習慣病のリスクが上がります。「飲まない日(休肝日)」を週に2日設けることで、肝臓を回復させる時間を確保しましょう。食事と運動でできる脂肪肝の予防食事のポイント運動のポイント糖質・脂質を控えめに週3回以上の有酸素運動野菜・魚を積極的に筋トレを組み合わせて代謝UP脂肪肝は食事と運動の見直しで改善できます。体重の3〜5%減で脂肪肝の脂肪量が減少し、10%以上の減量でNASH(非アルコール性脂肪肝炎)や線維化の改善が期待できます。運動はウォーキングなどの有酸素運動を中心に、無理のない範囲で継続することがポイントです。8. 自宅でできるケアと訪問看護・訪問リハビリの活用肝臓疾患の方に役立つ「訪問看護」のサポート内容サービス内容目的体温・血圧・体重・むくみのチェック病状の変化を早期発見内服薬や注射の管理飲み忘れ・重複服用を防ぐ食事・睡眠・生活習慣の相談肝臓にやさしい生活の継続訪問看護では、医師の指示のもとで看護師がご自宅を訪問し、体調や生活を見守ります。肝臓病では倦怠感や食欲不振など「小さな変化」が悪化のサインになるため、定期的な体調チェックや服薬管理がとても重要です。通院が難しい方や高齢の方でも、訪問看護があれば自宅で安心して療養を続けられます。自宅での体力維持・生活改善を支える「訪問リハビリ」リハビリ内容効果筋力・体力維持訓練だるさ・疲れの軽減呼吸・循環のケア血流改善で肝臓への負担軽減生活動作練習自立した生活を支援肝臓疾患の方は「動くと疲れる」「食後に息切れする」などの症状が出やすくなります。訪問リハビリでは理学療法士・作業療法士が体調に合わせた運動を提案し、体力を維持しながら日常生活を安全に続けられるようサポートします。軽い運動でも血流が改善し、肝臓の働きを助ける効果が期待できます。町田市在住の方へ:ピース訪問看護ステーションのご案内スタッフ体制人数看護師9名理学療法士・作業療法士・言語聴覚士14名介護支援専門員(ケアマネジャー)7名ステーションの特徴詳細夜間対応24時間体制で緊急時も迅速対応リハビリ職の充実肝臓疾患にも配慮した個別リハ支援ケアマネ連携医療・介護・リハを包括的に支援継続的健康管理肝機能・体重・むくみを継続観察地域連携町田市内クリニックと密な連携体制ピース訪問看護ステーションは、町田市および近隣地域の方を対象に、肝臓疾患を含む在宅療養を支えるチームです。看護師が血圧・体重・肝機能の変化を定期的に確認し、必要に応じて主治医と連携します。理学療法士や作業療法士が、倦怠感や息切れに合わせた個別リハビリを行い、24時間の夜間対応体制で安心を支えます。👉 ぜひ町田市およびその近隣にお住まいの方は、ピース訪問看護ステーションにご相談ください。9. よくある質問Q&A:肝臓の痛みで心配なときにQ1. 右脇腹が痛いのは肝臓のせい?筋肉痛や胆石との違いは?右のわき腹の痛みは肝臓以外でも起こることがあります。筋肉痛は押すと痛み、動くと軽快しますが、肝臓の痛みは深部に重い圧迫感を感じるのが特徴です。食後に痛みが強くなる場合は胆石症、発熱を伴えば胆のう炎の可能性もあります。2〜3日続く場合は医療機関で検査を受けましょう。Q2. 鎮痛薬(ロキソニンなど)は飲んでも大丈夫?鎮痛薬の多くは肝臓で代謝されます。短期間であれば問題ないことが多いものの、長期使用や他の薬との併用は肝障害を起こすことがあるため注意が必要です。特にアセトアミノフェンを含む薬を複数服用すると過量になることがあります。不安な場合は医師・薬剤師に相談しましょう。Q3. お酒をやめたら肝臓は回復するの?どのくらいかかる?脂肪肝など軽度の障害なら、禁酒を続けることで数週間〜数か月で数値が改善することがあります。ただし、炎症や線維化が進んだ場合は回復までに時間がかかります。「1か月だけ禁酒」では十分でないことも多く、継続的な禁酒と定期検査が大切です。Q4. 妊娠中や高齢者が肝機能を指摘されたときの注意点妊娠や高齢によるホルモン・代謝の変化で、肝酵素が一時的に高くなることがあります。ただし「妊娠高血圧症候群」などでは肝障害を伴う場合もあります。自己判断でサプリや市販薬を使わず、必ず産婦人科や主治医に相談しましょう。Q5. 検診で「ALTやγ-GTPが高い」と言われたらどうすればいい?一度の検査だけで異常と判断せず、再検査や精密検査で確認することが大切です。食事・飲酒・薬の影響など一時的な要因でも数値が上がることがあります。再検後も高値が続く場合は、肝炎ウイルス検査や画像検査を受けて原因を特定しましょう。10. 定期健診とフォローアップの大切さ健診で肝機能の数値が高いときはどうすればいい?状況対応の目安一時的な上昇生活習慣を見直し1〜3か月で再検査高値が続く専門医受診(肝炎・脂肪肝などの精査)症状を伴う早急に医療機関を受診健診で「AST」「ALT」「γ-GTP」が高いと指摘されたら、すぐに再検査を受けましょう。前日の飲酒や薬の影響で上がることもありますが、繰り返し高値が続く場合は慢性肝疾患の可能性があります。数値を放置せず、定期的にチェックすることが肝臓を守る第一歩です。家族に肝臓病がある人はどんな検査を受けるべき?家族歴推奨される検査B型肝炎HBs抗原・抗体検査C型肝炎HCV抗体検査肝がん腹部エコー+腫瘍マーカー(AFPなど)B型・C型肝炎は家族内で感染する可能性があるため、血液検査で確認しておくことが重要です。家族に肝疾患がある方は、自身も定期的に検査を受けることで早期発見につながります。特にC型肝炎は症状が乏しいため、無症状でも検査を受けておくと安心です。再発を防ぐための生活管理と定期チェックのポイント生活習慣ポイント食事塩分・脂質・糖質を控え、野菜と魚を中心に運動1日30分程度の軽い運動を継続禁酒週2日の休肝日を設ける肝臓は一度ダメージを受けても再生する力を持っています。ただし、再発を防ぐには生活習慣の継続的な見直しが必要です。食事・運動・禁酒をバランスよく続け、半年〜1年ごとに血液検査で肝機能を確認しましょう。11. まとめ肝臓の痛みや右上腹部の違和感は、体が発する重要なサインです。軽い症状でも、早めに医療機関を受診することで重症化を防ぐことができます。食事・運動・休肝日などの生活習慣を整え、定期的に検査を受けることが肝臓を守る一番の近道です。また、在宅療養や体調管理でお悩みの方は、👉 ぜひ町田市およびその近隣にお住まいの方は、ピース訪問看護ステーションにご相談ください。関連記事肝機能の数値が高いときに気をつけたい生活習慣(リンク未設定)脂肪肝を防ぐための食事と運動のコツ(リンク未設定)訪問看護でできる在宅医療サポートとは(リンク未設定)参考文献一覧出典:厚生労働省「肝臓の病気について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161103.html出典:厚生労働省「B型・C型肝炎対策について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000136763.html出典:厚生労働省「胆石症・胆のう炎」https://www.mhlw.go.jp/content/000791056.pdf出典:厚生労働省「アルコール健康障害対策」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/alcohol/index.html出典:日本肝臓学会「一般のみなさまへ」https://www.jsh.or.jp/public出典:PMDA「医薬品安全情報:アセトアミノフェンの使用上の注意」https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0002.html出典:EASL「Clinical Practice Guidelines on Nonalcoholic Fatty Liver Disease (NAFLD), 2021」https://easl.eu/publication/clinical-practice-guidelines-on-nonalcoholic-fatty-liver-disease-nafld/本記事の執筆者・監修者プロフィール【執筆者】作業療法士都内の回復期リハビリテーション病院に7年間勤務し、その後東京都町田市内で訪問看護・訪問リハビリに携わり5年。AMPS認定評価者、CI療法外来の経験を持ち、またOBP(作業に基づく実践)を中心とした在宅支援の豊富な実践経験を有する。【監修者】看護師(訪問看護ステーション管理者)大学病院での急性期看護を経て、訪問看護ステーションの管理者を務める。終末期ケアや慢性疾患管理に長け、地域医療連携や在宅看取り支援にも積極的に取り組んでいる。